デザイン提案とはどのような作業を行うのか?よくご質問いただきます。
そこで、外観デザイン作業について、実例を少しご紹介させていただきます。
分譲マンションや賃貸マンションなど集合住宅は、計画時に外枠が決まっている(容積率いっぱいに効率よく建築するため)ため、外枠の形状を利用しながら、立地特性や客層、事業主の理念など総合的に分析しながらデザイン構築を行います。
(1)小規模賃貸ワンルームマンションの計画時立面図です。(設計事務所さん作成)
外枠の形状を意識しながら客層を分析し、デザインコンセプトを設定します。
この事例では上層部の傾斜壁を利用したデザインを考えたので、下記写真のようなパリ市内の古典的なアパルトマンをコンセプトに設定しました。(コンセプト作成方法は改めてブログにて紹介予定です。)
(2)コンセプトに基づいて外壁の形状整理、色や素材分けの設定などをラフデザインにて行います。この段階で事業主さんの方向性の確認も行います。
(3)そして、カラー立面図の作成や、スケッチパースの作成を行います。もちろん設計図作成のための仕様選定やデザイン的な寸法図も作成します。
外観デザイン作業はこんな感じで進んでいきます。作成する資料は事業主さんにも、設計事務所さん、工務店さんにもわかりやすい指針となるのです。
次回は内部デザイン作業についてです。
カーサデザイン・コンサルタント 岡田達人